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母さん助けて日記

母さん助けて詐欺のない世界を祈りながら綴る日記+α

20161111

映画を観に行くために久しぶりに早く起きた。早くと言っても9時くらいだけど、いつもは11時過ぎでないと起きられないので、早い方だ。
賞味期限が切れたパンにバターを塗って焼いて、録画しておいたコント番組を見ながら食べたが頭に入らなかった。


最近無性に何かを練習したくて、ヘアアレンジの練習をしている。インスタで見つけたかわいいアレンジの動画を見ながら四苦八苦して、ようやく髪がまとまった頃には出かける時間の10分前になっていた。日焼け止めを塗って眉毛だけかいてとびだした。
外に出ると雨が降った後みたいで、地面が濡れていた。また降り出しそうな気配があって、部屋に戻って傘を持ってくるべきだと思ったけど、面倒でやめた。持っている中でいちばん厚いコートを着ていたけど、それでも寒かった。

 

映画はとても良かった。でも何ヶ月かぶりに映画館で映画を観たので最後の方は少し集中力が切れてぼんやりしていたかもしれない。

 

帰ってきて、きんぴらをつくった。一旦作り終わって味見したら何だかぼんやりした味で、醤油やみりんや砂糖やだしを足したり、水で薄めたり、色々していたら舌がきかなくなって、一度そのまま置いておくことにした。ゆうべ夫が、きんぴらが食べたいと言ったのだった。

独身の頃は、料理をする習慣がなかった。食べることにも興味を持てなくて、納豆ご飯やお菓子を夕飯にしていた。

 

母もあまり料理が好きではなかった。母の料理は美味しかったし、バリエーションも少ないというわけではなかった。でも、料理をする母はいつも苦痛そうだった。
わたしが上京した後は、帰省するたびに、いつもわたしの好物の豚汁やハンバーグやいかの酢味噌和えやポテトサラダをつくってくれているけど、母はそれらをちょっとつまむだけで済ませている。歳のせいもあるだろうが、元々食べるのもそんなに好きじゃなかったんだろうと思う。

 

夫もまた食べることに興味がなかった。付き合い始める前、普段夕飯どうしてるんですかと訊かれて、スナック菓子とインスタント味噌汁とかです、と答えると、僕はカロリーメイトとランチパックですと言うので、気が合いそうだと思った。気が合いそうというか、負い目を感じなくて済むと思った。
結婚の話が出た時も、この人ならそんなにご飯を作らなくて済むんだろうな、と思った。

でも結婚したら、夫は意外に、あれが食べたい、と毎日はっきりリクエストしてくるようになった。わたしはそれが苦痛で仕方なく、クックパッドで自分でもできそうな簡単なレシピを探しては、頑張ってつくってみた。だいたい美味しくできたが、まったく楽しくはなかった。洗い物も嫌で仕方なかった。

 

でもそういう日々が半年くらい続いて、何がきっかけだったか分からないけど、だんだん料理をするのが楽しいと思えるようになってきている。
これが食べたいという気持ちと、じゃあ作ってみようという気持ちと、出来たぞ食べようという気持ちと、美味しいという気持ちが、一本につながってそこへきちんと血が通い始めた感じがする。今日のきんぴらだって、「きんぴらならいつもより辛いのが食べたい気分だな」と思って、赤唐辛子をたっぷり入れてつくった。見るだけで舌がひりつくのが想像できるような出来上がりは、深く自然な満足感を抱かせてくれる絵だった。

一旦置いていたきんぴらを食べると、冷えて味がしみて落ち着いて、きちんと美味しくなっていた。辛かった。うれしいと思えた。

 

わたしはこれまで、食べたい→作ってみよう→出来たから食べよう→美味しい(美味しくない)! という気持ちの動きを、体験したことがなかった。そして、そういう過程を経て、料理する喜びみたいなものが生まれることがあるのだということも、知らなかった。それを実践している人が、周りにいなかったからだと思う。
わたしは料理を楽しいと思いたかったのかもしれない。そう思えるチャンスをたまたま逃し続けてきて、たまたまそれが、今やってきたのかもしれない。
これが一時の気まぐれじゃなくて、ずっと続くといいなと思う。

 

この文章を書いている途中で、無性にフレンチトーストが食べたくなったので、明日の朝つくろうと思う。

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